施工前
青葉区の満願寺より、境内の再整備を依頼されました。
満願寺は歴史あるお寺で、境内には樹齢何百年にもなるイチョウが2本あります。
ご覧の通り雄大で、樹高は実に25mを越えています。
このイチョウは大変立派なものですが、境内に入る光を遮り、全体的に暗いイメージになっていました。
ご住職様より、まずこのイチョウを1本伐採し、もう1本は半分の高さにしたいとお話がありました。 |
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施工中
撮影した方向が違いますが、こちらが剪定後の風景です。
樹高が高いので、大型クレーン車だけでは届かず、実際に登って、細かく枝を落としていきます。
はっきり言って命掛けの作業でした。
施工前にお清めをしたおかげ(?)か、
何事も無くて本当に良かったです。
また、手前のイチョウは根元で伐採してあります。 |
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続いて本堂の脇に、灯篭を据えることになりました。こちらは施工前の状態で、景石が置いてあります。 |
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景石を横に移設し、灯篭を据えました。
クレーンが横付けできず、また大きな灯篭でしたので、作業はとても難航しました。
据え付け後、心なしかお坊様が引き立った感じがします。 |
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今までイチョウの陰になり、ほとんど光が入らなかったところは、ご覧のようにすっきりし、通路脇に苔を植栽しました。
画面奥に見えるのは、法面の土留として、石段を組んでいるところです。 |
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こちらが石段を摘み終わった状態です。
どっしりとした重みのある雰囲気になりました。 |
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法面にモミジを植栽しました。
石段の手前には、お地蔵様が並んでいらっしゃいます。 |
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施工後
正面の山門をくぐったところからの写真です。
両脇の苔が本堂へといざない、神妙な雰囲気を演出しています。
まるでジオラマのような空間になりました。 |
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本堂の手前に、手を清めるつくばいを据付けました。横の玉手型灯篭が、良いアクセントになっています。 |
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つくばいのアップです。
奥に植えたモミジが紅葉し、その真紅の葉が水面に浮かんでいました。
まるで、昔からこの場所にあったかのように、自然と風景にとけ込んでいます。
お寺の歩んできた長い歴史にも引けをとらない、情緒ある境内になりました。 |
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【追記】 2015.6
山門脇の法面に設置していた穂垣が、年数の経過に伴って劣化してきたため、この度、建仁寺垣を設置することになりました。 |
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天然のものなので、この状態でもまだ見られなくはありませんが、丸太が腐ってきているため、台風などで倒壊する危険があります。 |
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こちらが建仁寺垣設置後の状態です。
長さは両面で22間ほどになります。
今回の丸太は、防腐剤が注入されたもので、以前よりも太いφ12cmのものを使用しました。
また、天端にどっしりとした屋根を載せ、板金で屋根を葺きました。 |
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屋根があることで、垣根の寿命が延びるとともに、見た目にも迫力があります。
境内全体の印象もぐっと良くなりました。
是非一度ご覧ください。 |
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